協同組合の役割

協同組合は「相互扶助」の組織

株式会社は利潤をあげて株主に利益を配当することを目的とする営利法人ですから配当は無制限に行えますが、協同組合は相互扶助を目的とする中間法人であり、組合事業による剰余金を配当する場合には、各組合員が組合事業を利用した分量に応じて配当する事業利用分量配当を重視して行うことが配当の基準となっています。また、出資額に応じて行う配当は、年1割までに制限されています。
 

「相互扶助」とは、中小企業者が組合を結成し、協同してより大きな目的に取り組み、その目的を達成するために有利な共同事業を行い、各組合員が共同事業を利用することによって組合員の利益を増進するという関係をいいます。この相互扶助こそ組合を貫く根本精神となります。


 協同組合は、組合員の事業を共同事業によって補完することを目的としており、その事業は組合自身の利益追求ではなく、組合員に直接事業の効果を与えることを目的として行われます。経済合理性の追求とともに、組合員の地位向上を図るための組織、それが協同組合という組織になります。

 

協同組合の特徴

①スケールメリットを活かした共同購買事

 中小企業単独では、企業間の取引においてはスケールメリットが小さいものとなってしまう場合があります。しかし、協同組合として取引を行うことにより、組合員の購買力を集結してより強力な購買力を持つことができます。

②共同利用によるコストの削減

単独利用の場合においては、各々の中小企業がコストを負担しなければならない場合がありますが、協同組合にコストを集中することで、各々の中小企業のコストの低減を図ることができます。

③情報の共有

協同組合の組合員ネットワークにおいて、紹介・情報交換する事が可能となります。